ベルデセルバ戦記でブログ

プレイステーションソフト「ベルデセルバ戦記~翼の勲章~」 にこだわるブログです。(略称【ベル戦ブログ】)

絶縁体で電気信号

絶縁体で電気信号伝達=パソコン8割省電力化も−電子の「スピン」使う・東北大など

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201003/2010031100071


東北大金属材料研究所などの研究チームは、電流を通さない絶縁体を使って電気信号を伝達することに成功した。電子そのものが移動する電流ではなく、電子の自転(スピン)が次々に伝わる性質を利用する方法で、パソコンや携帯電話などに使われる集積回路サイズなら約8割の省エネが可能という。【以下省略】(時事ドットコム(2010/03/11-06:57))

と、言う話である。もちろんエセ科学ではなくれっきとした物理学であり、充分実現可能性のある話である。
もちろん非常に革新的な話なのだが、これも御多聞に漏れず何もない所から出てきた話ではないですよ?
電子のスピンを工業的に活用しようというスピントロニクスは10年以上も前からある分野(巨大磁気抵抗効果など)だし、電流を用いない事で省エネを図るというのは現在の半導体モリーでは既におなじみのアイデアだ。これをスピンでやってしまおうという発想と、実現させた技術力が凄いのである。


 さて、今では「半導体」はコンピューターチップの代名詞になっていますが、ここで使われている物質は「絶縁体」である。もしこの磁性ガーネットがコンピューターの基盤となる時代が来たら、何がコンピューターチップの代名詞になるだろうか?さすがに「○○社の絶縁体製品は〜」などと書かれてもとてもコンピューターチップを載せた製品とは思えないからだ。候補は

  • インシュラント、インシュレーター(絶縁体の英語・本命候補)
  • 磁性ガーネット(など、基盤素材の名前そのもの)
  • 絶縁体(大穴候補)



なぜインシュラントが本命かというと、まず英語圏でinsulant(絶縁体)という単語が一般的でないならば、英語圏ではコレがそのまま使われる可能性がある。一方これを日本語に訳そうとすると、日本では絶縁体はヘタをすると主婦でも知っている単語なのでそのままではチップの代名詞として使えない。そこでinsulantを音転写したカタカナ語「インシュラント」が使われる、という筋書きだ。またカタカナ語が増えてしまうね。やれやれ。
磁性ガーネットは(半導体に比べて)名前が長いしゴロが悪いので使いにくい。だが別の素材が使われて使い勝手が良い名前の物質だったら(「圧縮雲母→圧雲」とか「焼結体」とか)それがそのまま使われる可能性もあるかも。