発表は月刊新潮2002年5月号(一挙掲載)
- 作者: 佐江衆一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/01
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ただ、小説にも紙数の制限というものがあり、その枠内に物語を収めるためには仏教の教理・用語を一から説き起こすような余地は無いという事情もあり、宗教小説・学術小説(SF含む)の難しさを改めて感じさせられる。
まあ宗教的な問答や思索の部分は理解出来ずとも、一遍の生涯や物語部分は平易に書かれているのである程度の教養のある方ならダイジェスト版の感覚でお読み頂けるだろう。
私は栗田勇の「一遍上人」(新潮文庫)
- 作者: 栗田勇
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/09
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ところでたまげたのは
(1)ウド鈴木主演で映画「一遍上人」(公式ホームページ)が今年公開されていることだ。ウドさん今こういう仕事してるんだ。まあコメディアンも頭が良くないと一流には成れないことくらい分かってるので別段不思議だとは思っていない。
よく分からないが自主制作映画らしい。配信映画館も少ないし(当たり前だ。今時一遍上人の事に興味を持って映画を見に行こうという人はそうそう居ない。)秋原北胤監督のブログでガイドブックの通販?の「最後の出荷」の様子が出ていたり、有名俳優が居なかったりするあたり、やはり自費制作(だからといって商業的な利益を全く見込んでいないとは言えないのは言うまでもない。自費出版の書籍とは違うのよ?)の映画なのだろう。主演をウド鈴木さんにしたのは(映画見てないからこれは想像だが)一遍の愚直さをボケ役のウドさんのイメージで表現したかったからではないか?なんて考えたりしている。
(2)そしてこの映画のホームページで、現在夏に日本全国で踊られている盆踊りの起源が一遍の念仏踊り(正確には空也の念仏踊り。広めたのが一遍。)である事を知って二度たまげた。
盆踊りとは元々は仏教行事である。平安時代、空也上人によって始められた念仏踊りが、盂蘭盆の行事と結びつき、精霊を迎える、死者を供養するための行事として定着していった。鎌倉時代には一遍上人が全国に広めた(Wikipedia)
※なお、紛らわしいが、
しかし俺としたことが!盆になぜおどりを踊りるのか考えた事も無かったぜ!!