ベルデセルバ戦記でブログ

プレイステーションソフト「ベルデセルバ戦記~翼の勲章~」 にこだわるブログです。(略称【ベル戦ブログ】)

「ntcr」と数列



二次創作は数列を解く楽しみに似ている。


数列とは、とある規則で並んだ数の並びの事で、例えばこんな様なものだ。

2 4 □ 8 10

第三項の"□"の所にも何か数が入るのだが、何が入るかお分かりだろうか?
この場合最もありそうなのは「6」だ。2→4、8→10は+2だし、4→→8は+4だからだ。この数列の規則は+2だろう。
この求め方は数学的に言うならば「法則を仮定し、検証し、最も妥当なものを認定する」となるだろう。法則を予想し、見事矛盾なく答えを出せた時の快感はたまらない。自分で考え出せなくても、「何だろう?」と思い悩んだ後で「実はこうでした」と答えを示された時の「ああ!なるほど!」感だって心地よいものだ。

でもこの「仮定→検証→認定」と「納得」は、数列だけがやってることじゃない。

そして

  • 伏線が張られた小説

ちょっと考えただけでもこれだけのジャンルで同じ快感を味わう事が出来る。
「仮説を立てて、論理の道筋を確かめ、結果に導く」、「確かにそうだ!」
実はやってることは同じなのだ。
特に推理小説は実に数列的だ。アリバイと証拠と言う第一項、第二項を示し、犯罪と死体という第四項と第五項が示される。読者はトリックという論理をそこに見出して犯人と言う第三項を探すのだ。見つけられなくても答え合わせを読むと快感が得られる所も同じだ。
 伏線の張られた小説もそう。冒頭や途中に挟まれた無意味ともとれる不可解な描写が後半になって意味を持ってくる。時にはそれが物語の方向を左右しかねない程に重要だったと判明したりする。逆に、"□"で隠された第三項のように、論理の理解・検証のために必要な場面をわざと書かれず、後でそれが明かされることもある。どっちも「なるほど」という驚きと「理解できた」感動が得られる。


前置きが長くなった。
ntcrも伏線が多いと(ファンの間で)有名な動画だ。それらが回収された時の面白さは他の追随を許さない。
そして話の中に数列の事も出ていた。
だから言ってしまおう。

ntcrは数列である!

これが言いたかっただけだったりする。






おっと、二次創作の話を忘れてた。
昨日の記事を書いてて思ったのだが、ああいうつじつま合わせってのも数列を解く歓びと同じだよね。複数の作品の間に論理の筋を通してゆく作業もまた、数列を解くことと同値なのだ。特に今回は一次創作「東方Project」二次創作「地霊殿Phantasm」三次創作「ntcr」という完全に別々の作者が、二次設定を承知の上で作ったストーリー群だ。その間で完全につじつまが合うことなんてそもそも絶望的だ。だからこそ無理矢理にでも、こじつけででも、論理の糸が張られた時の快感ったらないね!
しばしシャーロキアン達が味わったであろう喜びを私も味わったよ。


それにしてもこの作者、まゆげ氏は話の作りがうまく、絵も描けて、選曲の妙もある・・・と。
信じられるかい・・・彼、まだ学生なんだぜ・・・?
それに引き換え小説家になりたかったくせにもう倍は生きてしまった俺のなんと非才なことか。俺いま何してるの?他人の作品をつないでる?何それおいしいの?小説家としてサ。


妬ましいッ!パルパルパルパルパルパルパルパル


まあコレ、成功のために一番肝心な「努力」を怠った結果なんだけどね。