ベルデセルバ戦記でブログ

プレイステーションソフト「ベルデセルバ戦記~翼の勲章~」 にこだわるブログです。(略称【ベル戦ブログ】)

アニメ映画「ハイランダー」を観たよ

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うーん、10点満点中2点かな。褒めるべき点としては
絵が綺麗なのは素晴らしい。(が、原作が元々チャンバラとエネルギーの受け渡し以外特殊なビジュアル的特徴を持たない映画なのでいくら絵が綺麗でも「ハイランダー」らしさは打ち出せず意味がない。そのエネルギーの受け渡しはアニメにするとびっくりするくらい大したことが無く見える。いかに従来のアクションアニメが特殊効果を取り入れることに熱心かが分かる。)
チャンバラアクションであることが素晴らしい。
以上!


ダメな点は
・主人公の声優(小栗旬)が下手すぎる。第一声でズッコケた。若造過ぎる。(しかし過去の回想ではもっとガキ声だった。現実に戻ってくると確かに比較的落ち着きのある声に聞こえる。このへんはさすが俳優と言えるか。そして後半はほとんど気にならなくなったが、これは慣れのせいだろう。気にならなくなった事を差し引いても主人公としては失格。主役はカッコ良くなくてはダメだろう。脇をベテランが固めているだけにその未熟さが際立つ。FF12のオイヨイヨ状態だ。)
・タイトルでQUEENの「Prince of the universe」が流れない。それだけでガッカリ。
世界観の設定が過去の失敗を踏襲している。(ハイランダー2の未来世界での戦いは二つの点で失敗だった。ひとつは不死の民が宇宙からの流刑者であるという妙な設定を持ち込んだこと。ひとつは未来世界という「現実世界とは別の場所」での戦いにしてしまったこと。今作は二つ目の失敗の二の轍を踏んでしまっている。ハイランダーの楽しさの一つは我々のこの現代世界で場違いなアナクロなチャンバラが繰り広げられるそのギャップにある。北斗の拳のような(しかもあの都市はサザンクロスだろ99%。)世界ではそれは生まれない。)
シナリオがつまらない。主人公が最後まで単なる復讐鬼だった。(単に二千年かけて探し回り戦いを挑み敗れ続けただけ。一度安らぎを見つけ、しかしそれがマルカス(または彼の帝国)によって壊される、とかなら深みも出たのだが。クライマックスで地下民の蜂起に加勢するのも過去のローマ軍との戦いへの郷愁に過ぎず、結局主人公は何一つ変わっていないことを露呈した。)
・主人公の師に当たる者がいない。イコール、カッコイイ剣士がいない。(第二の誕生直後からドルイドの幽霊がついて回るが、主人公は耳を貸さない。当然だ。師弟とは尊敬・信頼関係があって初めて成り立つ。実写ハイランダーにおいて師はまず剣の師匠であり、そうなって初めて善と悪の戦いの解説者そして不死の民としての生き方の導き手になりうるのだ。この師弟関係がハイランダーの魅力のひとつでもある。もちろん主人公を二千年の復讐鬼にする前提ならばドルイドは正解だが、前提が間違っているので台無しである。)
・「immortal」を「不死の民」ではなく「不死族」と訳している。(映画版の日本語訳と統一しろよ。悲しくなるだろうが。)
・一部に第一作を彷彿とさせるシーンがあるが、主人公はコナーと別人であることははっきりしているので違和感しか感じない。(なんでそこを似せる?ファンが喜ぶとでも思ったの?演出意図がさっぱり分からん。あとコリンをマクラウド一族にするならコナーかダンカンも出さないと不自然だろ。)
ラストのご都合主義が萎える。(何が生命エネルギーだ。ふざけるな。)
バンパイアハンターDと色々似ている。(世界観とか絵柄とか人面疽との会話とか。ハイランダーのオリジナリティが陰るからやめて欲しい。)


アマゾンでの評価もひどいものだ。
 色々と残念な出来だった。できれば無かったことにしたい。