ベルデセルバ戦記でブログ

プレイステーションソフト「ベルデセルバ戦記~翼の勲章~」 にこだわるブログです。(略称【ベル戦ブログ】)

はやぶさ映画もう一回観てみた

 はやぶさの健気さ成分が薄いし、主人公の水沢恵の演技がひたすらウザイ(ほう〜らこれがお前だ!アスペルガーのウザさだよ〜って言われてる気がして死にたくなる)ので観たくは無かった。だが、この映画の「終わりの見えない・生きている内にはたどり着けない目標に向かって走り続ける科学者たち」というテーマを考えたとき、
『あれ?もしかしてこのテーマってはやぶさ自身のことも言っているのかな?はやぶさもカプセルの中にサンプルが入っているかどうか分からないままに燃え尽きたし』
と思った。
 もしそうならばなかなかいい感じではないか。はやぶさも科学者達の終わりの見えないバトンリレーの一走者なのだ!、と。見落としていたのか?これは検証せねばならない!というわけで観てきました。


 結論から言うと、全然そんな演出はなかった。
 竹内裕子の演技はひたすらウザく、ラストの演説もなぜ命の大切さにつながるのか理解不能なままだ。あと、ウーメラ砂漠ではやぶさが燃え尽きるのを目撃した後、坂上PI(高島政宏)が『糸川先生は失敗しても「失敗」と言わず何て言ったっけ?』と質問し水沢が『?・・・あ、「成果」!』と返すのだが、はやぶさが突入する前ならともかく、突入成功後にこのセリフを持ってくる意図が分からん。カプセル内部にイトカワの欠片が入ってないかもしれない事を前提とするのは無理がある。二回目のタッチダウン直後に「入ってないかも知れません」と記者会見してから何十分と経っているがその間中身については一切言及が無いのだ。では一体何のためにこのセリフを入れたのだろうか?
 それと、水沢がウーメラ砂漠に立っている時の地面の嘘臭さはどうにかならなかったのか?いかにも「このためだけにオーストラリアに俳優を送るのは無駄なので合成でやっつけました」という匂いがプンプンしてやり切れなくなる。きちんと仕上げしろ。他のシーンが本物やこだわったセットで撮っているだけにここの違和感が際立つのだ。(実は現地に行ってましたというのなら、照明担当の不手際。まずありえないと思うが。)最悪なことにこのシーンは映画の冒頭にもあって、日本映画の安っぽさを観客に刷り込んでくれる。勘弁して欲しい。こういう詰めの甘さが日本映画のダメなところだよなぁ。
 ウーメラ砂漠のシーンといえば、BGMに鉄琴を使っていたが、あれがあると、ハリウッド映画臭くなるからやめたほうがいい。ハリウッドにあこがれているなら別だが。
 書いてたら気になるところが次から次に出てきた。ゲンナリする。あんまりこういう減点法で評価したくないんだがね。
 うむ、褒めよう。
 はやぶさのCGはやっぱり良かった。ウソが多かったが、映画的映像美を追求した結果だろうからそこは許そう。(太陽に向かって加速してる(全く発電できない)のにイオンエンジンを稼動してたりとか、的場さんが「はやぶさは今首振り運動をしています」と直後に言っているにも関わらず連絡途絶時のはやぶさの挙動はもっと激しかったり、カプセルとはやぶさ自身は地球の夜の面に落下したはずなのに突入直前に「地球はこんなにも綺麗だ」とはやぶさが言うシーンでは昼の面だったりとか。)
 あと佐野史郎さんはやっぱりソックリww。最初の登場時に何やらテンパってて良い印象では無いが、必死でのぞみの軌道を修正しようとしていた為だったと後で分かっったり、のぞみの運用中止を決定付ける軌道修正をする時のガックリと肩を落とした姿で株が急上昇する演出もグッド。(なぜこれをはやぶさの時に出来ないのか・・・。)
 イオンエンジン担当の喜多博士が「こんな事もあろうかと、バイパスダイオードをメーカーに無理言って一個仕込んでおきました」というシーンもあの動画(sm11058585)好きにはたまらないww。(実際はAB間だけじゃなくAD間でも組み合わせ可能だそうで一個って事は無いと思うが、まあどうでもいい事だな。)