ベルデセルバ戦記でブログ

プレイステーションソフト「ベルデセルバ戦記~翼の勲章~」 にこだわるブログです。(略称【ベル戦ブログ】)

尖閣諸島について:菅首相は中国人民に語り掛けよ



 朝日新聞の記事によると衝突事件が起こった時点では中国政府の反応は冷静だったようだ。しかし中国国内の愛国主義の高まりが暴動を引き起こしかねないレベルに高まったので、強硬姿勢に切り替えたそうな。(ソース出せないのが申し訳ない29日の朝刊によると拘留延期(19日発表)を契機に強硬姿勢に切り替えたらしいが)


 もしそれが本当ならば、中国政府は中国人民の気分に動かされているわけで、日本政府は交渉相手を中国政府にするのは間違いで、中国人民に語りかけるべきだ。文面の案はこうだ。

 日本国民は中国側の尖閣諸島領有の主張に「納得」できません。それには理由があるのです。

1.1885年から1895年にかけて慎重に調査したが尖閣諸島の領有を主張している国が無かった。
2.1895年1月14日から日本が尖閣諸島を領有宣言してから1971年12月まで76年間中国から領有権を主張されたことはない。
3.しかも1953年、1958年の中国の地図では尖閣諸島は日本領とされている。

 76年間領有権を主張せず、その間中国国内でも日本領とされていた場所を、突然中国領だと言われても日本国民は「納得」出来ません。
 中国政府の主張は質・量ともに不完全なものであり、今後も改善される見込みがありません。過去百年にわたる全世界的調査は難しいのでしょう。
 そこで事態を収拾し日本国民に「納得」してもらうために13億の中国人民のお力をお借りしたい。

1.なぜ76年間沈黙していたのかその理由を示して欲しい。
2.76年間沈黙していなかったのならばその証拠を示して欲しい。これは国際的な証拠を望みます。

 これらについて調査して頂き日本国民が「納得」できる資料を提出して頂きたいのです。国民の「納得」が無ければ、国民の代表である私も動きようがないのです。
 無限には待てませんので、期限は一年後とします。
 13億の人民の力を期待しています。

 といった感じだ。中国側にかなり擦り寄った内容だが、中国人に耳障りが良くなければ中身を聞いてくれないからこれはしかたない。まあ「納得」したからといって「返還」するとは言ってないのでどんな結果が出ても何もしなくてもいいだろう。
 とにかくこれを動画撮影して中国語(北京語でいいだろう)の音声付で世界中の動画サイトにばら撒くのだ。中国側の編集への対策として、なるべく動きのある演説+要所要所に「76年」を埋め込む、は最低限必要だろう。大事なことを繰り返すのは演説の基本だってヒトラーも言っていたし。
 この演説のミソは、中国側の主張を一切扱わないことだ。日本国民の「納得」が目標となれば自然と日本の論理で攻めなければならないのである。大陸棚がどうのとかいう中国オリジナルの主張は意味がないのだ。こうして中国人民を日本側の論理にはめてしまえば、中国国内の対日不満は少し減るだろう。なにしろ76年間本当に何もしてなかったのだから日本側が「納得」出来ないのも当然か、と考えるだろうから。(中国人を信頼しすぎか?)
 ただ、もちろんリスクもある。本当に中国政府が日本に対して継続的に抗議していた資料が出てきたら墓穴もいいところだし、捏造資料の出現の可能性だって高くなる。


 だから最善の手は、この動画を完成させても公開はせず内容の情報だけをリークし、中国政府の譲歩を引き出すことだ。
 なぜなら、76年間日本に抗議していないという事実が周知されれば中国人民の怒りのエネルギーは中国政府に向かうからだ。日本叩きが中国政府への不満のガス抜きであるというのなら、そうせざるを得ないくらいガス圧は高いということだ。中国人民だってバカじゃないから政府を非難する材料はネット水面下であっという間に拡散する。暴動が恒常化すれば内戦の可能性だってありうる。政府の怠慢と情報の歪曲が明るみに出ることを恐れる中国政府に対してこれほど有効なカードは無いだろう。
 日本としても今中国で内戦が起こるのは望ましくない。中国からの工場の引き上げが済んでいないし、顧客として頼り切っている状況の改善もまだだ。なにより軍需産業が未発達な今の日本では軍需による好景気を捕まえられない。(兵器以外の需要はあるにしてもだ。)いたずらに周辺諸国を儲けさせるだけだ。大量のボートピープルが押し寄せて日本経済・治安を圧迫しただけ、というオチになるのは目に見えている。下手をすると劣勢の勢力が朝鮮・韓国を経由して日本に流れ込んでくる可能性だってある。一番厄介なのはどさくさにまぎれて日本に照準を合わせた核ミサイルが誤って(もしくは確信犯的に)飛んでくる、という事態なのだが。とにかく中国で内戦してもらうのは、日本が軍事力を迅速・柔軟に使える時代になるまで待って欲しいものだ。
 だから結論は「動画は作っても公開はせずに交渉する。」である。